●「続・知られざる日豪関係」(349)

 〜中野不二男さんの「カウラの突撃ラッパ 零戦パイロットは なぜ死んだか」より〜


「豊島一自身はどうだっただろうか。小山氏はいう。
『【飛龍】の搭乗員室は、入口を開けて入ると左側にロッカーがあり、右側が寝るところになっていました。
 手前から戦闘機隊、次が艦爆隊、そして奥に艦攻隊と並んでいまして、豊島君は入ってすぐの一番入口寄りのところ、私は一番奥だったんです。
 だから搭乗員室への出入りのときには必ず顔を合わせていました。
 とくに親しかったわけではないですが、何度も話したこともあります。
 ちょっと役者ふうの二枚目でして、性格的には非常に男気の強い人でしたね』」