●「続・知られざる日豪関係」(350)

 〜中野不二男さんの「カウラの突撃ラッパ 零戦パイロットは なぜ死んだか」より〜


「その男気の強い豊島ならば、当然村中氏や小山氏、そして藤田氏らと同様に救助のことなど念頭になく、いざというときはいさぎよく自爆を考えていたに相違ないと思われるのだが、ダーウィン東飛行場という絶好の標的の上空で被弾しながらも、それはしなかった。
 そして水偵機による救助も不可能な敵の領土メルヴィル島へ一直線に向い、不時着を敢行し、見事に成功して生きのびている。
 なぜ、豊島はこうした行動をとったのだろうか。」