●「続・知られざる日豪関係」(365)

 〜中野不二男さんの「カウラの突撃ラッパ 零戦パイロットは なぜ死んだか」より〜


「以上がニュージーランド・フェザーストン捕虜収容所での日本兵捕虜暴動事件の背景と経過である。
 これでわかるように、物理的な背景はともかく、捕虜たちの考え方にカウラの場合と共通する面がある。
 そうした両者の共通点をオーストラリア軍が察知していたかどうかは定かでないが、一九四三年三月十五日の連合国地上軍からの通達文書には、カウラ捕虜収容所をマークすべしとの忠告が、はっきりと記入されている。
 これも『SECRET』のスタンプとともに、先の文書よりも更に広い範囲で、オーストラリア国内の軍関係機関に通達されていたようだ。」