●「続・知られざる日豪関係」(366)

 〜中野不二男さんの「カウラの突撃ラッパ 零戦パイロットは なぜ死んだか」より〜


「◎◎という項目を筆頭に、暴動発生に関するかなり具体的な可能性の分析が列記されている。
 そして、いかなる計画も、適切かつ迅速に、状況次第では武力をもってでも処理されねばならないが、事前の可能性排除がより重要であるとして、日本軍捕虜の隔離、将校捕虜に配属する当番兵の制限と隔離、監視兵の発砲態勢、コンパウンド内からの禁制品徹底除去、さらに捕虜集団を充分観察し、首謀者となり得る下士官捕虜、兵捕虜は、必要とあらば隔離すべし、と続けている。
 次いで一九四三年の秋、D1コンパウンドの日本軍捕虜は、朝鮮人、台湾人を除き全員Bコンパウンドへ移動させられた。」