●「続・知られざる日豪関係」(368)

 〜中野不二男さんの「カウラの突撃ラッパ 零戦パイロットは なぜ死んだか」より〜


「これまですでに将校と、兵、下士官コンパウンドは分けられてはいたが、さらに遠く、相互連絡の絶対不可能な距離へと移し、またそれにより”首謀者となり得る兵、下士官”の監視を、容易にしたわけである。
 しかしそれにもかかわらず、その一年余ののちには暴動が発生した。
 厳重な警戒をしていたはずの司令部が、朝鮮人捕虜マツモトの密告情報をつかんだこと以外、まったく内部情勢を察知できぬうちに、である。
 いったい内部情勢はどのようなものだったのか、そして計画はどのようにして進展していたのだろうか。」