●「続・知られざる日豪関係」(372)

 〜中野不二男さんの「カウラの突撃ラッパ 零戦パイロットは なぜ死んだか」より〜


「それだけではない。
 面積が広くなったことにより複数の監視塔の視界に入り、非常に監視されやすくなっているのだ。 
 むろんそれがこのD1コンパウンドからBコンパウンドへの移動において、収容所司令部側が意図したものだったのであろうが、一斉蜂起を計画する者にとってははなはだ都合の悪い条件となってしまっている。
 しかもこれらの諸条件に加えて、フェザーストン収容所事件以後、新たな予防警備態勢がとられ、監視の眼はいっそう厳しくなっていたに違いない。」