●「続・知られざる日豪関係」(380)
〜中野不二男さんの「カウラの突撃ラッパ 零戦パイロットは なぜ死んだか」より〜
「(注:このあとも、中野不二男さんは、「南忠男と名乗る人物」が、本当に「豊島一であるかどうか」の確認作業を続けられる。
多くの時間をかけ、血のにじむような努力を重ねて進められていくのだが、その一部をぜひ紹介させていただきたい)。
豊島一が生まれたのは、高松から瀬戸内海に沿って予讃本線で西へ一時間ほどいった、香川県三豊郡高瀬町の勝間というところである。
南忠男を追い続けてきたこの取材に、一つの区切りをつけるために、私はどうしてもこの勝間の地を訪れてみたかった。
数週間前、飛龍尽忠録戦死者名簿の住所をたよりに、私は豊島家へ手紙を出していた。」