●「続・知られざる日豪関係」(422)

 〜中野不二男さんの「カウラの突撃ラッパ 零戦パイロットは なぜ死んだか」より〜


「『著者略歴
 1950年10月新潟市生まれ。78年に渡豪。地理学雑誌『GEO』に寄稿。80年『JAPANESE PEARL DIVER IN BROOME』でオーストラリア・ナショナル・プレスクラブ/豪日交流基金ジャーナリスト賞受賞。83年『海鷲は舞い降りたか』で第三回集英社 PLAYBOY ドキュメントファイル賞優秀作品賞受賞。オーストラリア国立原住民研究所準研究会員。』


 中野さんの書かれた文章で、忘れられない一節がある。
『私はこれを読みすすみながら、オーストラリア公文書保管室で集めてきた報告書の内容や、バサース島のブラザー・トムの話、そしてダーウィンのジョン・ハスレット氏の話を思い出し、ばらばらに散っていた点が次から次へと線で結ばれてゆくような満足感を得ることができた。
 やはり、トランプの数合せに残った最後の二枚のカードは、南忠男イコール豊島一だったのだ。』」