●「続・知られざる日豪関係」(456)

「わたしと映画・南十字星」(6)


「持丸氏の挨拶の続き」


 昨今のキナ臭い世界状勢にあって、核や新兵器を増強することだけが、平和を維持し得る唯一の方法だと信じている人々に、「人と人とが国境を越えて絆を深める人間愛こそが、何ものにもまさる平和の鍵だ」ということを、この映画「南十字星」で強く訴えたいのです。
 この映画は、54年二月に企画、長い準備期間を経て、昨年4月15日、オーストラリアのサザン・インターナショナル映画会社との間に、ようやく製作協定を締結することができました。
 これはまさに51年2月9日政府間レベルで調印された、日豪文化協定書の精神に則り実現するもので、史上初の日豪合作映画として誕生することになります。