●「続・知られざる日豪関係」(506)

「わたしと映画・南十字星」(56)


「オーストラリアの特攻隊」の続き


「隣りの島までどうして達したか」
「我々は皆水泳の訓練をうけている。
 その外に危急の時はズボンの兩スソをしぼり、兩足の中に椰子の實をつめこんで浮き袋に使用することを習つていた。
 それが役に立つた」
「二日後に潜水艦は来たと思うか」
「来たと思うが解らなかつた。
 我々は隣りの島で様子をうかがつていたが、急に日本軍の艇が殖えて、警戒が厳重になつていたから、企圖が発覚したことを悟つて、浮上せずに歸つたと思う」