●「続・知られざる日豪関係」(517)

「わたしと映画・南十字星」(67)


「オーストラリアの特攻隊」の続き


 彼等は非常に喜んでくれた。
 こうして私たちは、本當の友達になつていた。
 そして、これには参謀部の誰れもが文句を云わなかつた。


 軍司令部の意見の對立


 ひと通りの取調べが完了した時、軍司令部内に二つの意見が對立した。
 この勇ましい軍人に敬意を表し、法を抂げても、俘虜収容所へ送ろうではないかという人情説と、法に従つて軍法會議にかけるべきだと云う法理論である。
 彼らを助けたとしても、俘虜収容所へ送ることには困難があつた。