●「続・知られざる日豪関係」(521)

「わたしと映画・南十字星」(71)


「オーストラリアの特攻隊」の続き


  彼らが土人に變奘したまま、日本軍の標識の下に攻撃を加えたことは、明らかな違法行為であるから、戦時俘虜たる身分を與えることは出来ない。
 ページ大尉や、ダヴィドソン少佐は訊問の内容の重大さを感じていたようだが、他の者は、あまりに私たちと仲よくしているために参謀部の調査と、法務部の調査の意味するところの差が解らなかつたらしい。
 
 国際法違反ときまれば死刑になることは疑いない。
 私は平生神谷少佐と懇意なので、助かる道はないかしらと尋ねて見た。
 答は、ノウであった。