「わたしと映画・南十字星」(81)
「オーストラリアの特攻隊」の続き
むしろ武士道の権化ともいうべき被告に、日本軍の心からなる敬意を表して死地に送りたい。
依って銃殺による死刑を求刑する」
求刑の通り死刑が宣告され、私が通譯した。
ページ大尉が感謝の言葉をのべた。
死刑を宣告されても、彼らの行動に變りはなかつた。
ただ下士官數名は、死刑の理由は了解したが、そういう行動が國際法違反であることを教えてくれなかつた自分の軍隊が恨めしいと言つていた。
彼らも日本の軍人の多くと同じく、戦争には手段を擇ばないと考えていたらしい。
ページ大尉は私のために手記を綴つてくれた。