●「続・知られざる日豪関係」(595)

「─ソロモン諜報戦─ 南太平洋の勇者たち ウォルター・ロード/秦 郁彦訳」より


 ”ステーキと卵”の続き


 誰かがステーションにあるドラムを叩きはじめたが、クレメンズには、それが
「来て見よ、来て見よ」と叫んでいるように聞こえた。
 クレメンズたちはまだ知らなかったが、アメリカ海軍の暗号解読班は日本の作戦計画を探知していて太平洋艦隊司令長官チェスター・W・ニミッツ提督は有利な体勢で日本艦隊を迎撃するため兵力を展開しつつあった。
 そしてフランク・フレッチャー少佐の指揮する空母レキシントンとヨークタウンが現場に急行した。
 ツラギを攻撃しのは同地の南方一〇〇マイルから発艦したヨークタウンの飛行隊だったのである。
 それからひきつづいて一大海戦が起こった。