●「続・知られざる日豪関係」(609)
「─ソロモン諜報戦─ 南太平洋の勇者たち ウォルター・ロード/秦 郁彦訳」より
”ステーキと卵”の続き
それによると、日本軍は二隻のランチに乗って来たが、二、三時間上陸しただけで、一隻はツラギに帰り、もう一隻は西のルンガへ向ったというのだ。
そのころガダルカナル島西端付近にいたローズも日本軍の上陸について情報を入手していた。
このときには、彼の監視所にはサボ島のシュレーダーがカヌーで逃げだしてきて、二人は一緒に仕事をしていた。
彼らはラボロから二マイルばかり奥に入った草ぶきのステーションに移動していたが、毎日一度は海岸に出かけた。
そしてローズはビサレの伝道所に残っていたカトリック僧たちの一人ととくに仲が良かった。