●「続・知られざる日豪関係」(653)

「─ソロモン諜報戦─ 南太平洋の勇者たち ウォルター・ロード/秦 郁彦訳」より


 ”ステーキと卵”の続き


 七月までにキングの作戦部長ケリー・ターナー海軍少将はツラギとガダルカナル北岸の飛行場(またはその用地)を同時に占領する計画を提出した。
 キングとニミッツ太平洋艦隊長官はすぐにこの計画に賛成し、ターナーは水陸両用部隊の指揮を委ねられた。
 作戦は、≪ウオッチタワー≫と命名され、ツラギ上陸は一カ月後の八月一日に予定された。
 七月四日、全計画の基本に影響する深刻な衝撃が来る。
 その日ニミッツの優秀な暗号解読班は、日本軍がガダルカナル島に大挙上陸しようとしていると推断した。