●「続・知られざる日豪関係」(665)
「─ソロモン諜報戦─ 南太平洋の勇者たち ウォルター・ロード/秦 郁彦訳」より
”ステーキと卵”の続き
この地域の日本軍戦闘員の大多数はツラギと近隣の小島にいたのである。
洞穴や待避壕に追いこまれて、彼らは最後の一人まで戦った。
だがガダルカナル島の日本軍は主として設営隊で、戦闘意欲はほとんどなかった。
四〇〇人の陸戦隊も大したことはできず、彼らは設営隊と一緒になって飛行場西側のジャングルに逃げこんだ。
米海兵隊は海岸に接近し、上陸、進撃しながら最初はこわごわだったが、やがて楽しくなって来た。
本当にすべてが簡単にいくのだろうか?
この疑問は三川軍一中將がアメリカ艦隊を完全に叩きつぶしていたら明確になるはずだったろう。
ラバウルにいた日本軍はすべてそうだったが、三川第八艦隊司令長官も完全に不意をつかれた。