●「続・知られざる日豪関係」(671)

「─ソロモン諜報戦─ 南太平洋の勇者たち ウォルター・ロード/秦 郁彦訳」より


 ”ステーキと卵”の続き


 そこからはショートランド諸島日本海軍泊地を監視できるし、スロットを上下する艦船のほとんどをカバーすることができた。
 マラビタ丘はブインから五、六マイルの地点にあったが、完全と言ってよいほどの場所で、メイスンは五月一日、ここで店開きした。
 その時、彼はサンゴ海の大戦闘に向って出発していく日本艦隊の一部を見た。
 その後しばらくはあまり報告する事項はなかったが、仕事はたくさんあった。
 キャンプは何もかも不足していて、無線でオーストラリア北部のケアンズを基地とするオーストラリア空軍の大型偵察機から補給物資投下を受ける打合わせに、大変な手間がかかった。