●「続・知られざる日豪関係」(682)

「─ソロモン諜報戦─ 南太平洋の勇者たち ウォルター・ロード/秦 郁彦訳」より


 そこでリードは急遽彼らに通報するとともに、勇敢なフィジ―人の伝道者ウサイア・ソツツの助けをかりて救出計画を立てた。
 計画はうまく行ってソツツはマッキーと部下たちをカヌーにのせてブーゲンビル本島へひそかに連れ帰すことができた。
 日本軍は、やがてリードたちの活動を水道一帯に住む現住民からの噂で把握したようだが、リードの方も忠実な現住民の味方を持っていた。
 ソツツは”ミッション・ボーイ”(教会所属の少年)たちで偵察網を組織したし、大きなひげづらのヤウイカ巡査長は広い顔を利用してあちこちに情報拠点をきずいた。