●「続・知られざる日豪関係」(687)

「─ソロモン諜報戦─ 南太平洋の勇者たち ウォルター・ロード/秦 郁彦訳」より


 ”ステーキと卵”の続き


 数分間待ったが何の応答もなかった。
 くり返しているとついにニューギニアにいた別の監視員が電波をとらえてくれ、連合軍艦船へリレーしてくれた。

 
 爆撃機四五機南東に向いつつあり。


 アメリカ艦隊のケリー・ターナー提督はリレーされたリードの警報を午前一〇時四〇分頃受け取ってすぐに命令を下した。
 輸送船は荷役を中止して出帆せよ、駆逐艦巡洋艦は防衛態勢をとれ、全員は空襲に備えるべし、と。
 ガダルカナルの南方洋上にいた空母部隊もリードの警報を受電した。