●「続・知られざる日豪関係」(692)
「─ソロモン諜報戦─ 南太平洋の勇者たち ウォルター・ロード/秦 郁彦訳」より
”ステーキと卵”の続き
やがて夕べの静けさが訪れたとき、彼は日記に印象を書きとめ、次のような言葉で結んだ。
「かくてまたすばらしい一日が終った」
たしかにすばらしい一日だった。
同じ日に島の海兵隊は日本軍の主要駐屯地を攻撃、各種の物資と装備を山ほど捕獲した。
そして午後四時、最大戦果である完成まぢかの飛行場を手に入れた。
楽天的になったのも無理からぬことだが、ヴァンデグリフトはその日の夕方妻にあてて書いた。
「戦闘はいま終った。占領を予定したところはみな手に入った」
そのときターナー提督から、旗艦マコーリーに出頭するよう緊急通信が入った。