●「続・知られざる日豪関係」(707)
「─ソロモン諜報戦─ 南太平洋の勇者たち ウォルター・ロード/秦 郁彦訳」より
”ステーキと卵”の続き
メイスンやリードからの敏速な警報も、迎え撃つ飛行機がいなければほとんど役に立たなかった。
アメリカ軍にとっての最優先任務は飛行場を使用可能にすることだった。
海兵隊の技術者たちは夜に日をついで滑走路の穴を埋め、長さを延長し、邪魔物の樹木を切り倒した。
日本軍から捕獲したトラックや転圧器材は、米日本酒のストックと同様、大変役立った。
八月一五日夕方、ターナーが去ってから最初の補給部隊である四隻の輸送駆逐艦がニューヘビリデス島から入港して来たときは、まだ海兵隊員たちが滑走路工事に苦闘していた。
飛行場は完成したはずと見こんで四隻は航空機用のガソリン四〇〇罐、砲弾三〇〇発、それに一二〇人の整備員と飛行運用スタッフを運んできた。