●「続・知られざる日豪関係」(791)
「─ソロモン諜報戦─ 南太平洋の勇者たち ウォルター・ロード/秦 郁彦訳」より
”新しい目と耳”
また何もかも手で運ぶことになるので、無線機を除いてどの荷物も五〇ポンドより重くてはならなかった。
そして何よりも、潜水艦の三〇×三〇インチのハッチを通れるサイズとせねばならなかった。
ジョスリンとウォデルがこの面倒な計算問題と取りくんでいるのを見たエリック・フェルトは、二人とも助手が必要だと判断した。
急遽人材のリストを調べて、ジョスリンは助手として、背が高く色の黒いオーストラリア人ジョン・キーナンをもらった。
彼は戦争の直前までブーゲンビル島で巡回吏をしていた。
またウォデルは、ショートランド島の元農園主で、付近の地理に詳しいカーデン・シートンを選んだ。