●「続・知られざる日豪関係」(817)

「─ソロモン諜報戦─ 南太平洋の勇者たち ウォルター・ロード/秦 郁彦訳」より


 ”新しい目と耳”


 最初は連帯規模で、次には旅団単位の部隊が投入されたが、奪回作戦は失敗したので、ソロモンとニューギニアの全日本軍を指揮していた百武晴吉陸軍中将は一個師団を投入するだろうと予想された。
 しかも中将自身が率いてガダルカナルへ前進することになったのである。
 増援は一〇月三日の爆撃ではじまった。 
爆撃機一、戦闘機六、貴地へ向う」
 ジャック・リ―ドは七時五一分最初の編隊がブーゲンビル北端に頑張る彼の頭上を通過した直後にこう打電した。
 ついで、「〇九二二、戦闘機六南東に向う」「一〇二七、二八機貴地に向いつつあり、はるか西方を飛行中なるも、おそらく双発なり」