●「続・知られざる日豪関係」(818)
「─ソロモン諜報戦─ 南太平洋の勇者たち ウォルター・ロード/秦 郁彦訳」より
”新しい目と耳”
「一〇四二、戦闘機六貴地へ向う」「一三〇〇、戦闘機六貴地へ向いつつあり」「一四一五、戦闘機一三貴地へ向う」と終日キイを叩いて、彼は情報を送りつづけた。
ガダルカナル沖では海兵隊戦闘機が待ち構えていて、日本機にとびかかり、次から次へと撃墜した。
ゼロ戦一〇機が撃墜されたが、これはラバウルにいたゼロ戦兵力の二〇パーセントにあたる。
米側の損失は一機だけで、パイロットは全員が生還した。
日本軍が攻撃を再開するまでに一週間はかかるだろうと思われた。
だが”東京急行”の撃滅に関しては成功しなかった。
一〇月の三、五、八日に実施された輸送作戦で一個師団の兵力と重火器、トラック、トラクター、戦車までが陸揚げされた。