●「続・知られざる日豪関係」(839)

「 ─ソロモン諜報戦─ 南太平洋の勇者たち ウォルター・ロード/秦 郁彦訳」より


 実力行使


 危険はあの時よりもっと大きくなっている。
 その時許されたことなら今は二倍も許されていいはずだ・・・・・・と彼は考えていた。
「よろしい」とクラークは代表たちに答えた。
「わたしがみなさんを指導しよう。
 その代りわたしは全権をまかせてもらう」
 指揮官になる儀式は省略して、彼はすぐに命令を発した。
「われらの軍隊を発足させるために」二〇人の志願兵を必要とすること・・・・・・すべての避難者は食べさせてもらえること、ひきつづき畑で働くこと・・・・・・だれでも日本軍のために働くものは殺す・・・・・・