●「続・知られざる日豪関係」(840)
「 ─ソロモン諜報戦─ 南太平洋の勇者たち ウォルター・ロード/秦 郁彦訳」より
実力行使
撃墜された連合軍の飛行士にはできる限りの援助を与えること・・・・・・“軍隊”に選ばれたものだけが武器を持つこと・・・・・・伝令組織を作ること・・・・・・夜はどこでも火をたいてはならない・・・・・・脱走した場合の罰は死刑。
そして最後に、彼は自分の役割についてもう一度宣告した。
「わたしは今あなた方の指導者であり政府です。
だが今までどおりあなた方の神父であり、司祭であり、そして医師でもあるのですよ」と。
最初に選ばれた目標は、ハンター岬にある日本軍の見張所を全滅させることであった。
そこにはライフル銃を装備した九人の兵士が駐屯し、二丁の機関銃と無線機があった。
彼らは食糧が欠乏しているらしいので、クラーク神父はおとりの豚のまわりで待伏せする計画をたてた。