●「続・知られざる日豪関係」(852)
「 ─ソロモン諜報戦─ 南太平洋の勇者たち ウォルター・ロード/秦 郁彦訳」より
“東京急行”を撃滅せよ
リードは報告している。
泊地に少くとも六一隻あり、すなわち那智型二、青葉型一、最上型一、木曽型一、竜田型一、特殊艦二、駆逐艦三三、貨物船一七、タンカー二、八〇〇〇トン級客船一。
そのころルンガでは、ヴァンデグリフト准将がリードとメイスンの報告を、その他の情報とつきあわせ検討していた。
最新の傍受内容、偵察機の報告、潜水艦の観察 ── すべてが近い将来、日本軍が総力をあげた攻撃が迫っていることを暗示していた。
もう一度、アメリカ軍はきびしい試練に直面することになった。
今までとのちがいは、彼らが非常に強化されていたことである。